かつては12~13の酒蔵があった黒瀬の町で、今に残るのは金光酒造(かねみつしゅぞう)合資会社だけになった。
明治13年に生まれた「桜吹雪(さくらふぶき)」のブランドを、今も守り続けている。広島県は、南は「温暖な瀬戸内沿岸」、北は「冬雪深い中国山地」、中央に「寒暖の激しい盆地」が位置している。
そうした気候風土は、県内の各蔵元の酒造りにも影響しており、淡麗な酒、濃醇な酒、甘口、辛口と、実に多様な味わいの地酒が揃っている。
また、明治に「軟水醸造法」を発明し、高品質な日本酒で、三大銘醸地に挙げられるほど、全国に名声を轟かせた日本酒の銘醸地でもある。